建設業の一式工事

9月に入り、秋の雰囲気が漂い始めてまいりました。

昨日、秋の味覚代表ともいえる松茸をいだだき、今朝は幸せの余韻を引きずりつつの出勤です。

さて、仕事の話となりますが、ご依頼いただいておりました、建設業許可申請が、今月はじめ無事に許可となりました。

今回は久しぶりの「一式工事」で、かつ実務経験のみでの申請でしたので、一式工事についていろいろ思ったことです。

「一式工事」は2種類

建設業法でいう一式工事は、土木一式工事と建築一式工事の2種類がありますが、いずれも「総合的な企画、指導、調整のもとに」する工事を指し、許可の手引きなどを見ても、次のような記述で、具体的な工事内容が明確とは言い難いです。

土木一式工事

総合的な企画、指導、調整のもとに土木工作物を建設する工事(補修、改造又は解体する工事を含む)

建築一式工事

総合的な企画、指導、調整のもとに建築物を建設する工事(補修、改造又は解体する工事を含む)

建築一式工事を考えてみる

今回、お客様からご依頼をいただき、無事許可となった建設工事は「建築工事業」でしたので、建築一式工事を考えてみたいと思います。

リフォーム工事が建築一式工事に該当するか

建設業の許可をもたずに、建物の新築工事を請け負う事業者様は少ないと思いますので、リフォーム工事を例に考えてみます。

リフォーム工事といっても、外見をよくするためや、住環境の向上を目的として、外壁を塗り替えたり、クロスを張り替えたり、キッチンを入れ替えたり、ユニットバスを入れ替えたり、屋根の雨漏りを修理したり、最近では断熱性能の向上をはかったりと、目的も内容もさまざまで、一様に押並べて考えることは難しいです。

外見的に「総合的な企画、指導、調整のもとに行う工事」か?

建築一式工事に該当するかを考える際に、「総合的な企画、指導、調整のもとに行う工事」に該当するかが大切です。

さらに言うと審査をする行政庁は、施工状況を見ているわけではなく、書類上での審査となりますので、外見的に「総合的な企画、指導、調整のもとに行う工事」か説明できなければなりません。

単に外壁を塗り替える工事であれば、「総合的な企画、指導、調整のもとに」行ったと主張しても、塗装工事であり「塗装工事業」の業種に該当しますよね?と言われてしまえば、そのとおりです。
足場を設置しての作業であったとしても、塗装工事のために足場を設置したのであって、足場の設置は塗装工事の「付随工事」となり得ます。

室内の間仕切りを変更する工事であれば、間仕切り壁の撤去、新設間仕切りの下地、天井面および床面の取り合い補修、ボード貼り、クロス貼り、巾木貼りといった工程となると思いますが、各工種ごとにみてみると、間仕切り壁の撤去以外は全て「内装仕上工事業」に該当しますので、間仕切り壁の撤去が内装仕上工事の「付随工事」と考えられます。

外見的に総合的な企画、指導、調整のもとに行う工事

では、リフォーム工事は建築一式工事に該当しないかというと、そうではありません。

ユニットバスの入れ替え工事を考えると、外壁を撤去してユニットバスを出し入れすることもあります。
この場合、大工工事、配管工事、電気工事、サッシ工事、シール工事、塗装工事、場合によっては内装仕上工事も含みます。
このような工事では、現場の管理をする人が必要となり、業者間の工程調整、墨出や仮設計画、補強計画、収まりの検討なども大切な作業となります。

もちろん発注者との事前調整も必要となり、かつ材料、工程の企画、一回り大きなユニットバスに入れ替えようと思うと、確認申請が必要となることもあります。

このように考えると、「総合的な企画、指導、調整のもと」に施行する工事といえます。

キッチンリフォームであれば、クローズドキッチンを対面キッチンに入れ替えるような工事も同様に考えられます。

最後に

今回、ご依頼いただきました件は、お客様より見積書や請求書等の資料を提供いただきました。

その内容を検討し、建築一式工事に該当するようなものをピックアップし、工事の内容や工期、どのような立場で現場に詰めたかなどを、お聞きした上で該当するものを確定しました。

このように建築工事に限らず、一式工事を考えるときは、その工事がどのような計画の元に、どのような工程を経て施工されたかがポイントであり、単に、工事名称や受注金額で判断せずに、見積書、請求書、施工時の写真などを参考に、総合的に判断することが大切です。


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